数学や理科の文章問題などでは、
「公式が全く覚えられない」「公式が難しい」「文章題が苦手」
という声をよく耳にします。

確かに公式は、ある程度知っておかなくてはいけません。
しかし、公式を完全に丸暗記する方法では、すぐに忘れてしまったり、
応用がきかなかったりしてしまうので、あまりおすすめめできません。

ではどうすれば、公式を丸暗記せずに頭に入れることができるのでしょうか?

そのコツは「その公式の意味をよく理解すること!」です。


全ての公式には必ず意味があります。
「なぜこの公式が導きだされているのか?」
「なぜこの問題の答えを出すときは、この公式を使うのか?」
その意味をしっかりと理解すれば、公式を無理やり丸暗記しなくても、
自然に頭に入り、使いこなすことができるようになります。

そして、その公式の意味を知るヒントとなるものの一つに「単位」があります。

ここからは、ちょっと具体的な問題を例に出して考えてみましょう。

例@ 速度に関する問題
「15kmの道のりを3時間かけて歩いた。その時の速さ(時速)は?」




ここで、公式を暗記している場合は、
速さの公式「速さ=道のり÷時間」を思い出して解くと思います。
思い出せないときは、手も足も出ない、となってしまうのではないでしょうか。

ここでちょっと、
速さの意味について考えてみたいと思います。
「速さ(時速)」とは何だろう?
「速さ(時速)」とは「1時間に進む道のり」のことです。
「1時間に進む道のり(km)はこれだけですよ」というのをわかりやすく表すために、
「km/時間」いう単位が使われているんです。
そして、この記号
「/」の意味は「÷」と言う意味なのです。
だから、「速さ(km/時間)」を出すためには「道のり(km)÷時間」を計算すれば良い、
という事がわかります。

この問題を解いてみると、
15km÷3時間=5km/時間 となり、答えは 5km/時間 となります。


例A 圧力に関する問題
「面積30cmの板に6kg重の力を加えた。このとき板にかかる圧力は?」


  





圧力の公式は、こんな感じでしたね。



さっきと同じようにここでも、「圧力って何?」という事を考えてみましょう。
「圧力」とは「1cmの面積を押す力はこれだけですよ」ということを意味します。
「kg重/cm」という単位
が使われています。
さっきの速度の問題と同じように、単位には大きなヒントが隠されています。
この単位からわかることは、
「圧力」を求めるためには「力(kg重)÷面積(cm)」を計算すれば良い、
ということがわかります。
 
この問題を解いてみると、
6kg重÷30cm=0.2kg重/cm となり、答えは 0.2kg重/cm となります。

このように意味をしっかりと理解して考えれば、
公式を丸暗記するのではなく、自然に使うことができるようになります。


例B 濃度に関する問題
「食塩50gを200gの水に溶かすと何%の食塩水ができるか?」


濃度の公式は、こんな感じでしたね。




この公式を丸暗記しても良いのですが、覚えにくいですね。
そこでまたまた、濃度とは何か?もう一度よく考えてみましょう。
濃度とは簡単に言うと、
「コップの中にある物全体の中にどれだけの物が溶けているのか?」
ということを表したものなのです。だからこの公式は、
「コップの中に溶けている物(溶質)」を
「コップの中にある物全体(溶質の重さ+溶液の重さ)」で割ってあるのです。
ここまで意味を知っておけば、この問題を解くことは簡単です。
コップの中にある物全体(水と塩)の重さを出しておいて、
その値で塩の重さを割ってあげれば良い、
のだとわかります。
 

この問題を解いてみると、
コップの中にある物全体(水+塩)=200(水+50(塩)=250(g) なので、
食塩水の濃度(%)=50(塩)÷250(コップの中にある物全体)×100=20(%)
となります。

中学、高校と学年が上がるにつれて、問題はより複雑になり、
それに伴って公式も難しくなり、すべてを丸暗記することが難しくなってきます。
しかし、その公式の意味をよく知り、単位などをヒントとすれば、
全ての公式を覚えなくても問題を解くことができるようになります。


ここでは、イメージしやすい中学生の問題例をいくつかあげてみましたが、
高校の数学で出てくる微分や積分、複素数や三角関数といった、
数学にも、多くの公式があります。
ですが、それらの公式にもしっかりと意味があり、
どうしてその公式が出てきたのかが教科書や参考書に書かれていると思います。
ですから、「全然わからない!」という公式があったら、
まずはその公式の意味を考えてみると良いと思います。

また、この「意味を知る」ということは、公式に限ったことではありません。
数学や理科など各教科の単元すべてに言えることです。
「今、何のために何の勉強をやっているのか?」
「微分や積分って何に応用できるの?」
「複素数って、三角関数って何なの?」
そういった「意味」をまず知ると、理解力は格段に上がり、
勉強が楽しくなり、興味が湧いてくると思います。


もし、いま今やっている勉強が苦手と感じていたら、いろいろな問題を解く前に、
ちょっと意味を考えたり、調べてみてはいかがでしょうか?
そして、具体的なイメージをつかんでみてください。
いろいろなことをイメージしながら勉強ができるようになると、楽しいですよ。

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