私たちの周りには、空気が満ちています。
その中にある酸素を吸って、体内に取り込むことで、
私たちは生きていくことができているんですよね。
風が吹けば、そこに空気があることは感じるけど、
空気は目に見えないし、手でつかむこともできません。
空気って一体なんなんだ?と思いませんか?
ということで、空気について解説します。
空気には、「空っぽ」を意味する「空」という漢字がついているし、
目には見えないから、「そうか、空気って空っぽなのか!」
と思ってしまいますよね。
でも空気って、私たち人間から見れば「空っぽ」に見えるだけで、
実は、分子の世界に飛び込んでみると、いろいろなものが入っているんです。
下の図をご覧ください。
空気を、気体の分子や原子が見えるまで拡大した図です。
※色とか大きさはイメージなので、実際とは異なります。

このように、空気中には、いろんな気体の分子や原子があるんです。
例をあげると、
・酸素(分子記号:O2)
・窒素(分子記号:N2)
・二酸化炭素(分子記号:CO2)
・ヘリウム(原子記号:He)
・アルゴン(原子記号:Ar)
・水(分子記号:H2O)
など、その他にも多くの分子や原子がつまっています。
この気体の分子や原子は、それぞれ目に見えないくらい小さいものなのです。
だから空気は、私たちの目には見えないのです。

図を見ていただくと、酸素や窒素は、丸いのが2個くっついています。
この丸1個は、原子1個を表しています。
原子は、自分が安定する状態を知っていて、
より安定することができる状態になろうとする習性があります。
空気中では、酸素は、酸素原子が2個集まることで酸素分子になり、存在しているのです。
なぜ2個くっつくのかというと、この状態が、酸素にとっては安定した状態だからなんです。
このように、2個以上の原子がくっついて、安定した状態になったものを、分子といいます。
窒素も酸素と同じように、窒素原子が2個くっついた状態が安定していて、
窒素分子として、空気中を漂っています。

酸素や窒素とは違い、アルゴンやヘリウムは、1個で安定できる原子です。
だから、アルゴンやヘリウムはそれぞれ、1個の原子のまま気体となって、
空気中を漂っています。

二酸化炭素や水は、これまでのものとは違い、種類の違う原子どうしがくっついています。
このように、原子はいろいろな原子とくっついて分子となり、
それぞれ違った特性を持つようになるのです。
二酸化炭素は、上の図のように、酸素2個と炭素1個がくっついています。
だからこの分子には「二個の酸素とくっついた(酸化した)炭素」
という名前がついているんですね。
同じように、酸素1個と水素2個がくっつくと、水になります。
蒸発した水も、分子として空気中を漂っています。
空気の話から分子や原子の話になってしまいましたが、
こんな感じで、空気中には、いろいろな分子や原子が漂っているんだということを、
知っていていただけたらと思います。
ここで余談ですが、中学校の理科で登場する「元素記号」について。
はじめて目にしたとき、なんで、酸素が「O」で、炭素が「C」なの?
なんて思いませんでしたか?
ご存知の方もいると思いますが、
この「元素記号」って、実は、英語の頭文字なんです。
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原子 |
酸素 |
炭素 |
窒素 |
水素 |
元素記号 |
O |
C |
N |
H |
英単語 |
oxygen |
carbon |
nitrogen |
hydrogen |
酸素は英語では「oxygen」と言います。
だから元素記号は、頭文字の「O」になっています。
同じように、炭素は英語では「carbon」と言います。
だから元素記号は、頭文字の「C」になっています。
窒素は「nitrogen」だから「N」、水素は「hydrogen」だから「H」です。
他にもいろいろあるので、気になったら辞書で調べてみてくださいね。
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